金利上昇と不動産リスク
「今後金利が上がってくるなら、不動産投資はリスクが大きい」
そう感じて、一歩を踏み出せない方も多いと思います。たしかに、金利が上がればローン返済額は増えてしまいます。ただし、「金利上昇=不動産投資が成り立たない」と決めつけてしまうのは早いです。なぜなら、投資用ローンの金利はなんとなく決まるものではなく、仕組みがはっきりしています。仕組みが分かれば、リスクは「不安」から「管理できる項目」に変わります。
今回のコラムでは、投資用不動産ローンの金利がどのように決まるのか、そしてなぜ利上げ局面でも必ずしも逆風にならない理由を分かりやすくご紹介させていただきます。
投資用ローンの金利
投資用ローンの金利は、大きく分けると次の 2 つで決まります。
・基準となる金利(指標)
・借り手、物件による上乗せ(リスク分)
ここで一番重要になってくるのが基準となる金利です。変動金利の「基準」となるのは短期プライムレートと全銀協 TIBOR です。短期プライムレートとは、金融機関が優良企業向けの短期貸出で使う最優遇金利で、各金融機関が無担保コール翌日物などの市場金利を参考にして独自に決めるものです。一方で全銀協 TIBOR とは、金融機関同士が資金を貸し借りする際の金利をもとに算出される短期金利指標です。短期プライムレートは各銀行が独自に設定するのに対して、全銀協 TIBOR は複数銀行の申告を集計して、全国銀行協会が公表します。
政策金利の上昇→短期プライムレート上昇→変動金利上昇
こういった流れで変動金利の大枠は決まっていきます。
・ 借り手・物件による上乗せ
同じ銀行でも、金利は一律ではありません。年収、勤務先、勤続年数、物件の収益性・将来性によって上乗せ分が変わってきます。
金利上昇が必ずしも逆風にならない理由
利上げ局面でも、不動産投資が急に不利になるとは限りません。代表的な理由は 2 つあります。
・金利はいきなり大幅上昇ではなく、段階的に反映されやすい
短期プライムレートは、金融機関が独自に決める金利であり、変動要因や見直しのタイミングも一定のルールに沿って動きます。つまり、金利上昇は「ある日突然、返済が激増する」というより、段階的に織り込まれていくケースが多く、事前に備えやすい側面があります。
・金利上昇は景気・物価・賃金が動く局面とセットになりやすい
日本全体としてインフレ傾向にある中で、賃料の上昇は今後も緩やかに進んでいくと考えられます。そのため金利上昇によってローン返済額が増加したとしても、物価や賃金の上昇に伴う賃料水準の見直しによって、その負担の一部が吸収される局面も想定されます。
・金利そのものより「金利上昇に耐える設計」
金利が上がっても投資が回る人と、回らない人の差はシンプルです。最初から金利上昇を見越した設計になっているかに尽きます。
〖具体例:金利が上がると、毎月いくら増えるのか〗
まずは不安を数字に変えます。目安としては、
借入残高 × 金利上昇幅 ÷ 12 = 月の負担増(概算)
例)借入残高 3,000 万円で +0.5% 上昇 → 約 1.25 万円/月
例)借入残高 3,000 万円で +1.0% 上昇 → 約 2.5 万円/月
この「増えた分」を、家賃(将来の更新も含む)と空室期間(想定)の中で吸収できる設計なら、金利上昇=即アウトにはなりません。
堅実派のための、金利上昇への備え
・ストレステストは「+0.5%」「+1.0%」で見る
ニュースで「利上げ」を見たら、まずはこの 2 パターンでシミュレーションするのが現実的です。 想定して耐えられるだけで、投資は一気に堅実になります。
・「家賃が落ちにくい条件」を最優先にする
金利上昇への最大の防御は 空室になりにくいことです。立地(駅距離・沿線・都心アクセス)と賃貸需要が厚いエリアを優先することで、金利変動の影響を受けにくくなります。
金利が上がっても回る設計を
金利上昇は確かに不動産投資にリスクを伴います。ただし、投資用ローンの金利は短期プライムレートや TIBOR などの指標、そして借り手・物件条件によって仕組みとして決まります。つまり、必要以上に怖がるのではなく、金利が上がっても回る設計を最初から作ることが大切です。
弊社では、金利が上昇をしたとしても堅実に資産を築いていける運用としてお客様一人一人に寄り添ってご提案しております。投資の第一歩を踏み出したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ラクサスマネジメント株式会社
ライフコンサルティング事業部
大野貴人
東京都出身。
企業理念に惹かれたことと、営業職を通じて会社とともに成長していけるところに魅力を感じ、新卒で入社。
学生の頃はサッカー部に所属し、副キャプテンを務めていたことからチームをまとめる力を養ってきた。
趣味は散歩をしたり、お笑いを見ること。
誠実に成長し、周りに良い影響を与えられる人物になることが目標。





