世界情勢が日本の不動産市況に与える影響

景気

2月28日に、アメリカがイスラエルとともにイランに対して「大規模な戦闘作戦」を決行しました。この影響により、イスラム革命防衛隊がホルムズ海峡を通行する船舶に海峡の封鎖を通告、ペルシャ湾内に150隻以上の石油タンカーが滞留することとなり、石油資源の海外依存率99%、その内中東依存率が95%を占める日本も多大な影響を受けています。

世界情勢は、2021年からのウクライナ紛争や米中対立など、世界各国で日々不安定要因が生まれては消え、消えては生まれています。本日は、目まぐるしく移り変わる世界情勢不動産市況に及ぼす影響と、混沌とし先行きの見えない将来に対する備えとしての不動産投資の「恩恵」「リスク」について解説します。


主な生産メカニズム



昨今の世界情勢が、日本の不動産市況に直接価格を動かすことはなく、金融環境・コスト・需要心理を通じて影響します。以下、4つの影響メカニズムについて解説します。

・地政学リスク(戦争・緊張)
中東情勢で原油価格が上昇→インフレ圧力→中央銀行が金利を据え置きまたは引き上げ→住宅ローン金利・借入コスト増→購入需要冷え込み、価格上昇が抑制されます。
また、投資家の「リスク回避心理」が強まり、取引量が減少したり、安全資産(日本の不動産)へのシフトが起きる可能性があります。

・インフレ・金利の変動
エネルギー高やサプライチェーン混乱で建設資材・人件費が高騰、新築供給が減少し、既存物件の価格を押し上げる一方、金利上昇で需要が抑制される「二極化」が進みます。

・通貨・資本フロー
円安進行海外リスク回避で海外マネーが日本の不動産に流入しやすく、地価・価格を押し上げます。

・貿易政策・サプライチェーン
関税引き上げや脱中国で国内生産回帰し、工場・物流施設需要が増加します。一方、建材輸入コスト増で開発採算が悪化する可能性があります。

 

日本の不動産市況への影響



上記4つの影響メカニズムが日本の不動産市況に与える影響について、プラス・マイナスの側面について解説します。

・プラス要因(上昇圧力)
海外投資家が、円安と相対的な安全性を背景に日本の不動産を爆買いし、地価・価格の上昇が見込め、売却によるキャッシュ化が狙い易くなります。(東京はアジア太平洋で不動産投資魅力度トップクラス)

・マイナス要因(下押し圧力・リスク)
原油高でインフレが再燃し、住宅ローン金利が上昇し、需要の底冷えとランニングコストが増しキャッシュフローを悪化させる可能性があります。(日銀政策金利0.75%へ移行中、米住宅市場では30年固定金利が6%超に跳ね上げ)


まとめ



既に不動産投資を行っている方で、当初の運用目的に合致している場合、エリアによっては売却や買い替えの好機となり得る可能性がありますが、基本的には長期運用を目的として始める方が多いため、実際に売却する場合はご自身の今後のキャリアやライフイベントなどと慎重に検討する必要があります。一方、新たに運用を検討している方は、地政学ショックで一時的に金利が上昇しても、長期的に見れば日本の不動産は安全資産として、世界的に資産価値が担保されているため、世界情勢に左右され好機を逃すのではなく、キャッシュフローが実際的に運用可能な範囲か一度ご検討することをおすすめします。(建築費高騰の影響のため新築待ちは慎重に)
以上、世界情勢が日本の不動産市況に与える影響について解説しましたが、総じて不動産は現物(安定)資産、かつ日本の不動産は安全資産であり、日々加速するインフレ対策として不動産投資を考えてみてはいかがでしょう。

Koji Okumoto ラクサスマネジメント株式会社/ライフコンサルティング事業部
愛媛県出身。
令和4年まで陸上自衛官として勤め上げた。
超実力主義な評価制度のラクサスマネジメントでチャレンジしてみたいと感じ、投資用不動産営業に転身。
将来的には地方議員・国会議員として、全身全霊で国・故郷へ恩返しをしたい。

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