今年4月13日から大阪府夢洲で開催された大阪・関西万博は先日10月13日をもって終了しましたが、開幕から連日ニュースで取り上げられるほどの盛り上がりを見せていました。なぜこれほど注目されていたのでしょうか。今回はその理由と、大阪万博がもたらした経済への影響について整理してみましょう。
観光需要の拡大
まず顕著なのは、訪日観光客数の増加です。2025年4月の訪日外国人は前年同月(2024年4月)比で +28.5%増、人数にすると 390万8,900人 に達しました。特に、アメリカからの訪問者は前年同期比 +43%増 と大きく伸びています。
また、宿泊施設の稼働率にもその影響は現れています。大阪市内のホテルや民泊では、万博開催期間中(2025年4〜6月)の稼働率が前年同月比で
・4月:+17.4%
・5月:+23.6%
・6月:+22.5%
と明らかな上昇を示しました。
さらに夢洲エリアは万博終了後、IR(統合型リゾート)として再開発が進められる予定です。カジノやホテル、国際会議場、ショッピングモールなどの整備により、万博後も継続的に観光需要を取り込む仕組みが準備されています。
万博を契機とした都市再開発
大阪府全体では、万博を見据えたインフラ・都市整備が進められてきました。主なエリアの動きを整理すると次の通りです。
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エリア |
主な再開発 |
万博との関係 |
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梅田(うめきた2期) |
公園・商業・ホテル・オフィス |
万博来訪者の玄関口 |
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中之島 |
文化・MICE拠点 |
万博後の国際イベント需要 |
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夢洲(IR) |
リゾート開発・カジノ |
万博後の観光需要維持 |
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難波・道頓堀 |
ホテル・商業整備 |
観光特化、地価急騰 |
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阿倍野・天王寺 |
ハルカス周辺再整備 |
万博観光の波及 |
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港湾エリア |
物流+観光拠点 |
万博後も長期活用 |
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関空周辺 |
空港リニューアル |
万博来訪者対応・インバウンド強化 |
大阪府全体が一体となり、交通網や宿泊施設の整備を進めてきたことが観光客受け入れの基盤を強固にしています。
万博後に広がる将来展望
大阪はもともと国内外からの人気が高い観光都市ですが、万博を契機にさらに進化しつつあります。2037年にはリニア中央新幹線の大阪延伸も予定されており、東京〜大阪間の移動時間が大幅に短縮されることで、交流人口は一層拡大すると見込まれています。
こうした観光需要の拡大やインフラ整備の進展は、地域の資産価値や経済活動を押し上げる大きな要因となります。万博は一過性のイベントにとどまらず、都市と経済の未来を形づくる転換点といえるでしょう。
【参考文献】
・PR TIMES
・Kenzai Navi
・リニア中央新幹線 大阪延伸計画
ラクサスマネジメント株式会社
ライフコンサルティング事業部
コンサルタント 田嶋海成
茨城県出身。
小学6年生から高校2年生まで剣道に注力して取り組んでいた。
今まで培ってきた経験や実績を実力主義の不動産業界で活かしたいと考えたため、
入社を決意。
誰よりもいち早く成長するために自分自身に足りないところや改善点を日々追求し、
営業活動に取り組んでいる。
趣味は岩盤浴と古着屋巡り。
関わるすべての方を幸せにできる人間になることが目標。





